【だらだらエッセイ】54歳。なれるのかドローンパイロット

【だらだらエッセイ】54歳。なれるのかドローンパイロット

ドローンパイロットを目指す日々を徒然なるままに…(疲れたら愛車ジュリエッタのことも時たまに)

24. 育毛戦線異常なし(今回もドローンの話なし)

育毛最終決戦のことはすでに第13話でご紹介しているのですが、最終決戦にいたるまでにも様々な戦いがありました。

その勇敢なる戦史も、インターネットという人類の知見の中に加えておかねばなりないとペン(テンキー)を取った次第です。

 

肝心のドローンの方はというと、まだトイドローンだけで室内練習を続けています。

8の字飛行やノーズインサークルなどすっかりお手の物。

今は椅子など細かな障害物を縫っての飛行訓練中です!(付け足し程度の触れ方だなー)

 

 

 

幻の兵器「ペンタデカン」

 

大学生の時はまだまだ育毛などはしてませんでしたが、近い未来に訪れるであろう事態を予感してか、こんな新聞記事に注目していました。

 

「初めて医師が認めた育毛剤ペンタデカン」

 

ライオンが発売した育毛剤で、ペンタデカン酸グリセリドという成分が入っているとのこと。

今では「医師が認めた」などという謳い文句は、『怪しい〜』と思ってしまいますが、当時は純粋に信じたものです。

 

『ふむふむ、将来、もしもの時はこれを使えば間違いないな。記事スクラップしとこ。』

 

しかし、しばらくすると「ペンタデカン」は発売中止になってしまいました。

臨床データ不足か何かの理由だったと思います。

 

それをこう考えたのでした。

『効果があったからライバル会社が潰しにかかったのだ』

 

数年後に同じライオンから「毛髪力」という育毛剤が発売されました。

成分を見ると、なんとあのペンタデカン酸グリセリドが配合さているではありませんか。

 

『こっ、これは! あの幻の育毛剤「ペンタデカン」の生まれ変わりではないか!』

 

私は見抜きましたよ。

名前を変えて出てきても、お前は「ペンタデカン」だと。

  

これで日本の育毛界は安泰だ!と思いましたね。

伝説の「ペンタデカン」が名前改め戻ってきたのですから。

 

初めて買ったのがこの「毛髪力」だったと記憶しています。 

 

でもこの頃はまだ、危機感と言うより予防的な意識で使っていたと思います。

「攻め」と言うより「専守防衛」といったレベルだったかと。

 

その後徐々にわかっていきますが、この戦いは「専守防衛」などという気持ちで何とかなるような、そんな甘っちょろい世界ではなかったのです。

 

「毛髪力」はその後、「毛髪力イノベート」なる更にパワーアップした名前になり、今も販売しているようですので、一定の効果は認められているのかもしれません。

しかし、今後繰り広げられる壮絶な戦いにおいてその火力は、火縄銃ほどの威力しかないことを付け加えておかねばなりません。

 

 

 

バイブル「Hot-Dog PRESS」の育毛特集より 〜自己責任の悲劇〜

 

今は休刊してしまいましたが、色々なことをマニュアル形式で解説してくれる講談社発行の雑誌「Hot-Dog PRESS」は、マガジンハウスの「POPEYE」と並び、当時の若者のバイブル的存在でした。

 

大学生から社会人になってもしばらく、「Hot-Dog PRESS」には、様々な面でご指導いただきました。

ホットドッグ・プレス - Wikipedia

 

そんなバイブルの「育毛特集」号を購入し、そこに記されていた小さなコラム記事「自家製の育毛剤」に目が止まり、試してみることにしたのでした。

 

その自家製育毛剤とは、

「焼酎にタカノツメを入れて1週間寝かす」

というシンプルなものでした。

「血行が良くなり効果抜群」などといった内容なことが書かれていたのだと思います。

 

最後に書いてあったこの言葉だけは、やけにはっきりと覚えています。

「かなり刺激があるので使用は自己責任で。」

 

その当時はまだ、マスメディアの情報を疑うことなく鵜呑みにしていたものです。

しかし、その後、内容の信憑性に疑問が感じられる記事や、ライターの誠意を疑わざるを得ない事象にでくわし、その信頼は徐々に薄れていくのでした。

この「育毛特集」は、そのきっかけとなった記事だったのかもしれません。

 

そのような記事には、最後に必ずと言っていいほどお決まりのこのフレーズが付いています。

「最後は自己責任で。」

 

この言葉は、「※写真はイメージです。」と共に、

危機回避2大キーワードとして社会で多用されています。

 

 

「Hot-Dog PRESS」の自家製育毛剤ですが、効きそうなイメージがしたので、とにかくやってみることにしました、自己責任で。

 

どうせ作るならオシャレに作ろうと、当時販売されていた「NEWS」というウォッカを使って作りました。

焼酎でもウォッカでも大して変わらないだろうし、250mlのボトルのカタチが気に入っていたんですよね。

 

「NEWS」にはウイスキーもあり、当時、ジャン・マイケル・ビンセントがCMに起用されていました。

 

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そんなオシャレ系ウォッカに鷹の爪を2週間も漬け込み、トウガラシエキスをたっぷり抽出した少し赤みをおびたその液体は、いかにも効きそうな、怪しげなたたずまいを見せていました。

 

『おー、これはスゴイ。ボトルもオシャレでいいねぇ。』

 出来ばえにはかなり満足しました。

 

「大丈夫なのそれ。」

と、妻は言いましたが、心配と言うより面倒な事をしてくれるなよという意味を多分に含んでいた事は間違いないです。

 

さっそく使ってみました。

もともとはウォッカですから、サラサラの液体です。

 

頭に振りかけたとたん、猛スピードで頭からおデコを通過し眼球を直撃したのでした。

「うわぁー」

目に激痛が走り、その後猛烈に熱くなりました。

 

言うなれば「カプサイシン入り目薬」を使っちゃったって事ですからねぇ。

そりゃツライですよ。

 

もう少し慎重に使えばよかったんです。

ちょっと考えればこうなる事は予想できたハズですから。

 

 

「自己責任」とはこういう事だったんですね…。

こうして自家製育毛剤「NEWS」は、危険薬物としてすぐに廃棄されたのでした。

 

 

それにしても「Hot-Dog PRESS」のこのコラム記事のライターにひとこと言いたいです。

「自分で作って試したんかい!目に入って危ないだろー!」

 

 

育毛戦線とは関係ありませんが、 婦人画報発行の「MEN'S CLUB」にも裏切り行為があったことをこの場でお伝えしておかねばなりません。

こちらもファッション系バイブルとして、学生の時からそのご指示に従って生活しておりました。

 

Yシャツのアイロンかけなどは、その教えを今も忠実に守り続けている程です。

 

当時、「MEN'S CLUB」では、

Tシャツといえば「Hanes」以外はない!

と言った論調で我々を力強く導いてくれていました。

私も学生時代は「Hanes」一辺倒。

その後もその教えを忠実に守っていました。

 

月日は20年ほど流れ、40歳代のある日、久しぶりに手にした「MEN'S CLUB」に驚きのフレーズを発見してしまったのです。

 

「なぜか40歳代のオヤジは、TシャツはやたらとHanesにこだわる…

 

私は目を疑いました。

これほどまでに裏切られたことがあったでしょうか!

『そうかそうか、そういうことか。よーくわかったよ。

お前とはもう絶交だ!』

 

 

そう言うこともあり、最近は「MEN'S CLUB」などあまり読みませんね。

日の出出版の「Safari」か主婦と生活の友社の「LEON」ですかね。

または、YouTubeで「B.R.CHANNEL」見るに限りますね。読むより楽ですし。

 

※これを見ていたら久しぶりに紺ブレが欲しくなっちゃいました。

 

詐欺にあう人って多分ずっと騙され続けちゃうんですよね…

 

 

結局はミノキシジルなのだ。汁ではないのだ

 

35歳を超えると敵の侵攻はかなり激しくなってきました。

小さな甥っ子は

「頭にお皿が乗ってるね」

などと、なかなか正直な感想をストレートにぶつけてくるようになりました。

もう、ガセネタ自家製育毛剤などに時間をかけてる暇はないのです。

 

そこに登場したのが「リアップ」です。

ついに真打ち登場です。

リアップに含まれる「ミノキシジル」が救世主なのです。

 

調べれば調べるほどその成分の持つ効果は絶大であることがわかりました。

発売元の大正製薬は、開発元の米国アップジョン社に日参し、やっと日本での販売権を獲得したそうです。

 

海外ではミノキシジル5%濃度のものが売られていました。

日本で発売された「リアップ」はたったの1%です。

当時は、濃度5%はまだ厚生労働省の認可が下りていないのでした。

 

それならばと個人輸入代行で購入しました。

ブツは、USA「ロゲイン」です。

アップジョン社は世界共通で「Re-gain(リゲイン:取り戻すの意)」という商品名にしたかったらしいですが、

その名前はニュージーランドだけで、米国ですら商標の関係でかないませんでした。

 

日本ではもちろん「リゲイン」といえばドリンク剤が商標登録してましたので、結局「リアップ」という商品名になったようです。

 

 

くろぐろ本舗という怪しげなネーミングの個人輸入代行を使って、USAから届いた「ロゲイン」には、直訳過ぎるストレート日本語の説明書が入っていました。

そこにはこのように書かれていたのでした。

 

「1日2回の使用で、幾人かの人に対しては4ヶ月後に何らかの効果が現れます。

何らの効果が出ない場合は、使用を止めて下さい。」

 

何らの効果とは何なのでしょうか。

こういうの困るんですよ。

使ってない時と使ってる時と比較できないのですから。

 

こんなことも書いてあるんですよ。

 

「使用後、最初の2週間程は一時的に抜毛が増えるかもしれません。

これは、古い毛が抜け、新毛が出るための一時的なプロセスです。」

 

それがすでに、何らかの効果ではないでしょうか。

マイナスだけど。

2週間で使用を止めると最悪ですね。

 

そして最後は、

 

「2週間以降も続くなら医師に相談してください。」

 

とあります。

 

そこは医師に丸投げかい!

医師って誰だよ。何科に行けばいいんだよ。

(当時はAGAなどという気のきいた所はありませんから)

 

最後の決め文句は、

 

「2〜3日忘れても大丈夫ですが、1ヶ月以上忘れた場合、効果は失われ最初からやり直すことになります。」

 

つまり、始めたらやめられないってことね。

シャブ漬けってことかい!

案の定、その後、10年程シャブ漬けになってしまいました。

 

その効果なのか何なのかは検証不能ですが、

使用期間中は、結構敵の侵攻を食い止めていたのではないかと今では思っています。

一進一退と言うか、育毛戦線異常なしというか。

異常なし(現状維持)ということがいかに大事なことかは、今ではよくわかるのですが、その時の私には気づくことはできませんでした。

 

  

10年の間に兵器は進化し続け、常に一歩先行くUSAでは「ミノキシジル10%配合」の新型兵器も発売されました。

我が軍も軍事予算を拡大し、米国よりこの新型兵器を導入したのは言うまでもありません。

例えると「トマホークミサイル導入」のようなイメージです。

 

これにより戦局は変わったのかというと、

これまた「一進一退」としか言いようのない状況でありました。

 

 

この頃、会社では「薄毛の会」を発足させ副会長に就任すると

(会長と副会長しかいませんが)、

布教活動を開始し、

マルガリータを飲みながらマルゲリータを食べよう!』

をキャッチフレーズに勧誘してみたり、

(正確に言うと、我々は「丸刈り」ではないのですが…)

 

『薄毛の会とは表向きの姿で、実は「絶倫クラブ」と言うのが本当の名前なのだよ、我々はモテモテなのだ。』

などと言っても相変わらず「薄毛の会」は2人より増えることはなく、

飲み会の鉄板ネタ作りとしての効果しかありませんでした。

 

ミノキシジルのことを力説しても、

「エッ? 何汁ですか?」

「汁じゃないですよ。ミノキシジルですよ。成分の名前なんですよ。

漢字じゃないですカタカナです。」

などと一向に周囲の理解は進まないのでした。

  

 

蜜月の崩壊! 総崩れの始まりは…

 

このように、新型兵器の輸入元である米国とは長きにわたり蜜月状態が続いておりました。

しかし、それも終わりを迎えたのでした。

 

ある日、美容院の店長からの口コミで聞いたのが

「プログノ」というシャンプーでした。

 

今や育毛学の権威として自負していた私は、

「シャンプーごときで生えてきたら世話ないですよ。」

などと言っていたのですが、

「他のお客さんでスゴイ変わった人いましたよ」

という証言及び、

「半年後にカーリーヘアーかオシャレロンゲですよ。」

と言う殺し文句に

 

『もしかしたらもしかするかもな』

 

などとチラッと考えてしまったのです。

 

そして、

『まあ、試してみても損はないかぁ』とHPを調べ始めていたのでした。

 

プロピアのヘアケア「プログノシリーズ」公式サイト | 育毛/増毛サロン プロピア

 

 

心を動かされるコピー「半年後にカーリーヘアーかオシャレロンゲ」により、

一進一退の戦局に焦りを覚えていた私は、

『新兵器「プログノ」で戦局を一気に変えよう!』

と心が動いてしまったのです。

 

ここで「ロゲイン」を一旦やめてしまったのが、今にして思うと痛恨のミスだったのです。

 

新兵器「プログノ」は、私の場合、全くと言っていいほど効果がなく、敵の本土までの侵攻を許してしまう結果となりました。

 

約半年間の激闘の末、本土大空襲により我が国の首都は焼け野原となってしまったのでした。

 

わかりやすく宇宙戦艦ヤマトでたとえると、

ガミラスの遊星爆弾による攻撃を北極点あたりから受け、

赤道近くまでが人類が住めない状況になってしまった、と言うことなのです。

(わかりづらいか)

 

※映像はイメージです。

 

この悲惨な状況下において、再び「ロゲイン」を投入しようかとも考えましたが、

例の、あの非常なる使用注意書きが頭をよぎったのです。

 

 2〜3日忘れても大丈夫ですが、1ヶ月以上忘れた場合、効果は失われ最初からやり直すことになります。」

 

そうなのです。

初めからやり直しなのです。

 

すっかり戦意を消失し、その後はレジスタンスによる散発的な攻撃をするだけで、組織だった戦闘を放棄してしまいました。

 

 

騙される人は騙され続けるのか…

 

美容院の店長には、プログノ情報はガセネタじゃないかと抗議をしたのですが、

「効かなかったですねー」で終わってしまいました。

 

しかし、とある日、その店長から

「お客さんからの情報で、なんだかすごく効く薬があるみたいなんですよ。

メモ取っておいたからちょっと見てきますね。」

 

わざわざメモ取っておいてくれたそうです。

 

その薬とはインドの製薬会社が作った「フィンペシア」だそうです。

調べてみると、プロペシアの成分フィナステリドを主成分としたジェネリック医薬品でした

価格はプロペシアの1/10ぐらいだそうです。

 

プロペシア(フィナステリド)とはロゲイン(ミノキシジル)と双璧の高い攻撃力のある兵器なのです。

言うなれば、育毛会の北斗神拳南斗聖拳のような存在です。

 

 

ただ、フィンペシアは日本ではまだ認可されていない薬なので購入ルートはネットのみだそうです。

(またネットだけかー)

 

何やら注意事項があるようなのです。

「ただ、副作用があるようなんですよ。」

「どんな副作用なんですか?」

「5%くらいの確率で胸が大きくなっちゃうみたいなんですよ。」

「う〜ん。それって、最悪、髪の毛は増えないで胸だけ大きくなっちゃうってことがあり得るんですよね。5%くらいの確率で。

そしたら、もはや地球人でもなくなっちゃいますよ。

この美容院にも出入り禁止になるんじゃないですか。」

「いや、うちはそういうの大歓迎ですよ!」

 

今回の情報も危険な香りがしたので、フィンペシアにはなかなか手を出せず、時だけが虚しく過ぎていったのでした。

 

そして迎えた最終決戦の様子は、すでに人類のビッグデータの中に記した通りなのです。

↓ 13話の始めの方にあります。

 

 

 コスモクリーナーDになり得るのは…

 

最終決戦に敗れ、失意の中にいる我が軍に希望の光が見えました。

 

会社の社長秘書から極秘情報がもたらされたのです。

「ザガーロって知ってますか?」

「ザガーロですか。私の知る限り育毛会の2大巨頭はミノキシジルプロペシアだと思いますが。」

「すごく効くらしいですよ。一度調べてみてください。」

 

調べてみました、ザガーロ。


コッ、これは。

確かにスゴい!

 

抜け毛の原因となりうる「5αリダクターゼ」には、I型、II型と2種類あるらしいのです。

 

プロペシア(フィナステリド系治療薬)は、Ⅱ型5αリダクターゼのみにしか作用しないが、ザガーロ(デュタステリド系治療薬)は、Ⅰ型、Ⅱ型どちらの5αリダクターゼにも効果があるとのこと。

 

「ザガーロ」は、地球滅亡まであと1年という中、イスカンダルにある放射能除去装置「コスモクリーナD」のように思えてきました。

 

情報をもたらした社長秘書の言葉が、遠くイスカンダルから届いたスターシャのメッセージのように聞こえたからかもしれません。

 


 

この情報を元に、我が「薄毛戦艦ヤマト」はコスモクリーナーDを求め、新たに出発しようとしているのです!

(まだどうするか決めてませんが。ちなみに、妻はもうやめとけと言ってます…)

 

 ↑出発のイメージ映像は決まりました。

こんな感じです。

きっと、西暦2199年頃にはふさふさになっているのではないでしょうか。

 

まあその前に、まずはドローン買えでしょーね。

ブログの趣旨的にも。